定義はありますが、、、、

「100年以上が経過して、なお普遍的な美術的価値のあるもの」とされております。

アンティーク(antique)のもともとの意味はフランス語で「骨董品」もしくは「古代」のという意味です。

語源はラテン語の「antiquusアンティークウス」で古代ローマの貴重な遺物、工芸品、美術品を指す言葉でした。

 

19世紀末期アメリカのマッキンリー大統領が輸出入の法制改正のなかで「アンティークとは製作されてから100年たったもの」と決めたことがきっかけ。その後1934年アメリカが定めた法律の中で「100年以上の古い美術品、工芸品、手工芸品に輸入関税を課さない」と決めたことがアンティ―ク=100年以上がたったものが習慣となりました。その後WHO世界貿易機関がこの基準を採用し、「アンティークはとは100年経過したもの」と言われるようになりました。これはあくまで、アメリカの関税法の上で輸入関税がかからないという決めごと。

アンティークが生活に密着しているヨーロッパでは明確な定義は存在しておりません。

 

年代の古いものでお屋敷マナーハウスやシャトーに置かれていた家具は職人による製作の手間と時間がかけられており、上質な材を贅沢に使用し、装飾にもこだわって作られております。

そういった物は100年以上が経過し、美術的価値があります。

当時の貴族階級の人や一部の裕福層は自分の富を見せるため、自分の住まう邸に飾る家具を家具職人にオーダーメイドしました。そのため家具は一点ものです。

 

そしてそういった格差社会の時代の物であればあるほどサイズが大きかったり、表現豊かな様々な装飾で飾られているのです。要するに希少な材木を使い、手間と費用をかけて作られているのです。

 

年代が新しいものは機械化が進み合理的につくられ一般の人の家に収まるサイズや仕様となっていきます。30、40年代以降のもの(もちろん現代でも上質なものはございます。)

 

現在の市場的にはフランスのもので言う著名な作家の作品が数多くある「アールヌーボ、アールデコ」までは(~1940年代)とさせるものまではアンティークと呼ばれております。 

重要なのは

その家具が一定の時代に作られたことが証明できること。

当時の流行(様式や装飾)技術(構造や彫刻)材質などの要素でわかります。

中には当時の家具メーカーのロゴや著名な職人のサインが刻まれている品も見つかることも。

 

100年経っていない家具でもその時代の特徴を残し

継承していくだけの素晴らしい品であれば、将来はアンティークとして扱われていくことでしょう。

ちなみに

フランスアンティークでよく知られるのルイ15様式やル16世様式と呼ばれる家具は18世紀にのルイ王朝時代の宮廷文化で生まれた様式。

その根強い人気はヨーロッパ各国に広まり建築や室内装飾、家具のスタイルに広まっていきさらにはその時代の職人やオーダー主によって独自の形になっていきました。イギリスのクーンアン様式やビクトリアン様式呼ばれる家具などはフランスの影響が強い様式。

 

19世紀から20世紀初頭の年代のルイがつく様式のアンティーク家具は当時の貴族や一部の裕福層がルイ王朝の時代の様式の家具をオーダーした、リバイバル様式の品(ロココリバイバル)です。

その時代背景にゆえ、今に残る上質な家具(当時からの高級品)が現在のフランスアンティーク家具市場となっているのです。

 

 しかし、、、

カジュアル系、おしゃれ系タイプの品を扱うアンティークショップでは古い庶民的な家具もアンティーク家具と呼び販売されます。古いものならすべてアンティーク、ビンテージ(ヴィンテージ)とアンティークの違いは?など、分かりにくくなってしまうのはこのようなことからなのではないでしょうか。自分が好きなもの、価値観を感じ、ときめくものを愛しましょう。

年代やものによっていくつかの言い方が

アンティークと並んで知られる言葉「ヴィンテージ:vintage(ビンテージ)」

これは100年は経っておりませんがいいのも質や作りのものをこういいます。

現代では北欧家具、ミッドセンチュリー家具など。

フランスの「アールヌーボ、アールデコ」はお店によってはこちらの部類に入れる場合もございます。

 

「ブロカント:brocant」

フランス語の意味で「美しいがらくた」古道具や日用品、壊れていたりダメージがあるもの100年は経過していないものなど美しく味わいはあっても美術品にはならないものがブロカントと呼ばれております。磁器、シルバープレートの食器、キャンドルスタンドなどなど、、、

 

「ラビッシュ:rubbish」

ゴミ。中古品のこと

 

「ジャンク:junk」

がらくた。年代の若いもの